Dora Pejačević Memorial
9月前後はオーケストラとのコンチェルトから2台ピアノからゲスト演奏に至る種々の演奏会が詰まっており、タイトスケジュールでこれをこなすことでいろいろと気付きがありました。
10月に入り台風をくぐり抜けてさっそく2日に神戸のあじさいホールでブルーメンシュタインピアノコンクールの審査と、とりわけこの10月に世界で盛り上がるショパンの演奏をしてまいりました。
解放感を味わいに観光地に押し寄せている人を多く見かけましたが、これら9月のコンサートは記憶に新しいほんの数週間前であるにもかかわらず、お客様にお声掛けすること自体躊躇われる期間でもありました。
実際にコロナ禍を理由に忌避、辞退される方も多く、同時にそれでも聴きに会場まで足を運ばれたお客様の、演奏の後の紅潮したお顔の様子からも、もっとコンサートのアピールを強引にでもしたほうが良かったのかな…という後悔も湧いてきました。
そんな中でも精力的に、日本クロアチア音楽協会としてこのような心温まる人と人の交流のために日々奔走している安達朋博さんが大事にしている、クロアチア初の女流作曲家ドラ・ペヤチェヴィチの誕生日を祝うメモリアルコンサートにゲスト演奏してまいりました。
大取りに演奏させていただいたピアノ小品《花の一生》作品19は、
1.待雪草 2.すみれ 3.鈴蘭 4.勿忘草 5.薔薇 6. 赤いカーネーション 7.百合 8.菊
からなるツィクルスで、早春から晩秋までの花たちを描き、またそれは誕生から死まで、女流作曲家自身の一生のメタファーでもあります。
コンサート会場からは涙がこぼれたという声が聞かれ、この作曲家の詩的な意図が十分に伝わった手応えが感じられました。
杜のホールはしもとにて ショパン 別れの曲、バラード第1番
千葉県文化会館にて シューマン ピアノ協奏曲 千葉大学OBOGオーケストラ/指揮 阿部未来氏
五反田文化センターにて 安達朋博氏と2台ピアノリサイタル
11月25日すみだトリフォニー小ホールで予定しているコンサートについては詳細が決まり次第お伝えします。乞うご期待!
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