寿明義和ピアノリサイタル~20世紀初頭の諸相~

今回ここOfficial HPには事後報告のみとなってしまいましたが、成功裡に終えることができました。聴きに来てくださったお客様からの反響としまして、ふたたび音楽評論家び藤巻暢子氏の寸評をここに記しておきます。


♪クープラン:シテール島の鐘

なんと典雅で美しい鐘の音!魂が洗われるようです。

♪クープラン:クープラン

なんと豊かな情感が、ひとつひとつのフレージング、装飾音に込められているのでしょう…

そしてJumeiさんの歌心が熱く伝わって参ります。300年の時を越え、人間と人間に存在するemotionの普遍性を感じます。

♪Ravel:クープランの墓

Prelude:流麗な中での現代的な煌めきが魅惑的です。それとJumeiさんのセンスのoriginalityが大胆に見え隠れしています。

・Fugue:ポリフォニーが確立されており、音楽に厚みを感じます。スコアの読みが精緻ですね!!

・Forlane:アンニュイな雰囲気の中に、Jazzyとも思える旋律がクッキリ浮上し、Ravelの天才ぶりをヒシヒシ感じずにいられません。Jumeiさんの自由なspiritが作品に鮮烈な彩りを与えています。

・Rigaudon:華麗な音たちの舞いが、Ravelの整然とした様式美に支えられ、唯一無二の音空間をcreateしています。

・Menuet:秘めやかなfairytaleを聴くような…どこか謎めいていて蠱惑的な雰囲気もあったり…これはフランスという土地でしか生まれない音楽ですね。美の極致とでも云うべき作品ですね。

・Toccata:終曲の高揚感とdramaticな推進力がexcitingです。Jumeiさんは、いささかもテンポ感を崩さず構成も確立されている故に、格調高くクライマックスを弾きおさめられました!

♪スクリャービン:ソナタNo.5

スクリャービン特有の宇宙感とmysterious worldにまず酩酊…そして絶妙なリズムの躍動!

声部の表現がすばらしいです!!!

これら全てが見事な調和とenergyの中進行し、聴く者を現実を遠く離れた星々の瞬く空間へと誘ってくれます。

スケールの大きい、鮮烈な演奏に感動いたしました!

♪ラフマニノフ:ピアノ・ソナタNo.1 d moll

・1st mov. 壮麗という表現がまさにピッタリ。小さな島国では生まれない作品ですね。

・2nd mov. Each voiceのなんと美しい…抒情性にたっぷり浸っております。

・3rd mov. なんと美しい…ロシアの大地の香が立ち昇ってくるよう。

そしてラフマの心の叫びが厚い和音の熱い響きからきこえてきます。そして切ないノスタルジー。

ラフマニノフという、測り知れないスケールのcomposerの全容がこの作品の中に刻まれているように覚えます。

素晴らしい演奏でした!!!ありがとうございました!!!

今日伺えて本当によかったと思いました。

♪アンコール:Ravel Prelude

美しい作品ですね。もっと聴きたくなるような…。

今日は数々のartisticな作品をありがとうございました!!!

Fujimaki


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